書くことで文字の美を表そうとする東洋の造形美術である。文字は初め、実用として生まれたが、文化の進展につれ美的に表現する方法が生まれた。この美化された文字を書くという書道は人間修養の一方法であり、古来中国では六芸の1つとして尊崇されてきた。
六芸:礼【礼節】 楽【音楽】 射【弓術】 御【馬車を操る技術】 書【文学】 数【数学】
高岡亜衣が考える書道
高岡亜衣は、30年以上に渡って、手本に忠実に稽古を行う書道の技術を学んできた。その上で考えることは「一番大事なのは技術ではなく、感性」という点である。
今どう感じていて、どういう線を書きたいのか?人の生き方が反映されたものが書道だと考える。生き方を育むとすれば、書道の技術を学ぶだけでは表現できない。日々感じることの中で何を表現したいのか?という「想い」に、線の技術が加わることにより、書が生み出されるものだと考える。
高岡亜衣の考える書道とは、白と黒のバランス、感性と技術のバランス。自分の中に生まれるバランス感覚を養い、心を整えることで身体を使った「線」に表現されるものである。